こんにちは、くろです。
バギオ留学中の週末を利用し、世界遺産『フィリピン・コルディリェーラの棚田群』へ行ってきました。
世界遺産:フィリピン・コルディリェーラの棚田群
フィリピンのルソン島の北部中央に広がるコルディレラは、標高が1,000メートルを越える峰々が多数存在する。コルディレラは、スペイン語で山脈。この山域でもバギオという街は、避暑地として有名である。このバギオの東北にあるバナウェでは、大規模な棚田を見ることができる。また、バダットやボントックも大規模な棚田が広がっている。コルディリェーラの棚田は、天国へ昇る階段とも比喩される。棚田の総延長は20,000kmを越えるとも言われている。また、1995年にユネスコの世界遺産に登録された際は、日本の棚田保護政策のきっかけになったともいわれている。
近年は、若者の都会流出による人手不足によって耕作放棄された田や、水の流れを無視した住居の建築も増え、景観の維持が課題となっている。これを踏まえ、2001年にユネスコの世界遺産の危機遺産へも登録されている。(*)
コルディリェーラの棚田は、山岳民族のイフガオ族などが紀元前1000年~紀元前100年から造成しはじめたといわれている。一部、水牛なども使われたようだが、ほとんどが手作業である。
Wikipedia:フィリピン・コルディリェーラの棚田群
*2012年に危機遺産の登録は解除されています。
登録基準
その世界遺産を知る上で、観光する上で知っておいて欲しいこの世界遺産の登録基準は以下の通りです。
人類の文化の中で生まれた文化的景観の代表的な世界遺産として上げられることも多いのが、このフィリピン・コルディリェーラの棚田群。
それだけ素敵な景観を持つ世界遺産ということです。
また一方で、文化的景観を維持する難しさの例としても、よくこの世界遺産は上げられます。
現在でこそ危機遺産への登録は解除されましたが、いつまた危機遺産に登録されても不思議ではないというのが個人的な見解です。
実際に行ってみた!
広大なフィリピン・コルディリェーラの棚田群の観光拠点として最もメジャーなのがバナウェ(Banaue)です。
メジャーな観光拠点とはいえ、それでも町の規模はかなり小さいので、それを頭に入れた上で行きましょう。
ATMとか、あったらラッキーくらいに思っておいた方が無難です。
バギオからバナウェへの行き方
バギオからバナウェへの行き方は、バンまたはバスでの移動になります。
1.Coda Lines(バン)
2.OHAYAMI TRANS(バス)
今回、行きはCoda Lines(理由は何となく)を、帰りはOHAYAMI TRANS(観光案内所の勧め)を使いました。
Coda Lines(バン)
値段は415ペソ(約830円)、乗車時間は6時間程度です。
バン故に乗車定員は多くないので、チケットは事前に買っておくことをおすすめします。
Coda Linesの乗り場兼チケットオフィス@バギオ
1週間くらい前にバナウェに行きたいって窓口で言ったら、21時30分発のチケットをくれました。
先に来た人から奥に乗るようなシステムなので、当日は早めに乗り場に行くことをおすすめします。
21時30分発で乗車時間6時間程度なので、バナウェに着くのは午前3時(^^;
当然あたりは真っ暗…
※写真はフラッシュを使って撮ったので、実際はもっともっとくらいです。
このあと行きたい場所こそ把握していたものの、真っ暗の中で安易に動くのは危険なので、バンを降りたところにあったベンチに座り、地元の人と話をしながら情報収集をして過ごしました。
バナウェのCoda Linesの乗り場兼チケットオフィスは町の中心にあり、バン故に乗り心地こそ若干OHAYAMI TRANSに劣るものの、乗車時間も短く個人的にはこちらの方がおすすめです。
Coda Linesの乗り場兼チケットオフィス@バナウェ
OHAYAMI TRANS(バス)
値段は480ペソ(約960円)、乗車時間は10時間程度です。
OHAYAMI TRANSの乗り場兼チケットオフィス@バギオ
観光案内所のすすめで利用したOHAYAMI TRANSですが、個人的にはCoda Linesがおすすめです。(特にバナウェからバギオに戻る際。)
バナウェ発は17時30分で、そこから乗車時間約10時間なので、バギオに着くのは午前3時半頃です(^^;
またバナウェの乗り場が、町の中心から1.5キロ程度離れているので、注意が必要です。
上の赤ピン付近がチケット売り場で、下の青ピン付近がバス乗り場です。
バス車内はWiFiが使えるし、若干とはいえ乗り心地がいいのもOHAYAMI TRANSだけどね…
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バタッド村
初めに向かったのがバタッド(Batad)村。
午前3時半頃にバンを降りて地元の人と話をしていたら、たまたま(?)そこにトライシクルの運ちゃんがいて、2人で往復2,000ペソ(約4,000円)で連れて行ってくれることになりました。
確実にボラれている気はしますが、現状だと他の選択肢は人々が動き始める時間までさらに待ち続けるって事しかなかったのと、しばらく話をしていた限り、金額をボッてきている事を除けば悪い人ではなさそうでした。
まあボラれていると言うよりは、他に選択肢ないだろ?ってこっちの足下を見られていたって表現の方が正しいのかな。
バナウェからバタッドへはトライシクルに乗って1時間ほどで到着しました。
ちなみにこの運ちゃん、やはりいい人で、帰りは2カ所ほどフォトストップを用意してくれました。
まあバタッドで見た景観に比べたら大したことなかったけどね 笑
車両はこの看板の先の坂を下ったところ付近まで入れます。
車両を乗り降りするところには売店などもあるので、ドライバーとの待ち合わせ時間よりも早く戻ってきすぎても特に問題はないです。
トライシクルを降りてから先は徒歩での移動。
一部歩きにくいところもあったりはしますが、村の本当の入り口まで傾斜は割と緩やかです。
途中にはレストランやゲストハウス、ホームステイの広告がたくさん貼ってありました。
観光客をもてなすことで少しでも副収入を得ないと、こういう環境で貴重な伝統を守り続けるのは厳しいんだなと感じさせられます。
歩き始めて30分ほどで村の本当の入り口に到着しました。
『天国への階段』とも言われる、人々の伝統が産んだ絶景。
レストランのテラスからの眺めは抜群です。
ここから先は、急傾斜かつ道幅も非常に狭くなるので気をつけて歩きましょう。
フィリピンの田舎町、バタッド村。 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
雨は降らなかったし、途中から晴れてきたのは嬉しかったけど、早朝は雲が多く、朝日+棚田っていう写真がうまく撮れなかったのは少し心残りとなりました。
また村の奥にはタッピヤ滝(Tappiyah Falls)という大きな滝もあるので、興味があって体力のある方(近いけど急傾斜の上り下りが大変)は行ってみてください。
ハパオ(Hapao)村
バタッド村の観光後、本当はサガダに移動しようかと思っていたのですが、観光案内所で聞いたら、バナウェからサガダへ行くオフィシャルのバスは午前中1本(11時30分)のみ。
もちろん車をチャーターすれば行けるし、距離的には1台2,000ペソ前後で行けるだろうけどあまり現時的じゃないかなと思い、ハパオ村の観光に行くことにしました。
今回はせっかくなので観光案内所にツアーを依頼。
トライシクル・ガイド・入場料込みで2人で1,640ペソ(約3,280円)のプライベートツアーとなりました。
内訳は以下の通り。
トライシクル:1,000ペソ
ガイド:500ペソ
入場料:70ペソ/1人
観光案内所で作ってもらうプライベートツアーは安全な反面、相場よりも若干高めになりやすいけど、僕が事前に調べていた相場通りの金額だったので少しびっくりしました。
これなら、バナウェ拠点の観光は全て観光案内所に任しちゃった方が個人的にはいいと思います。
バナウェからハパオまでもトライシクルで1時間ほどで到着します。
ハパオ村に関しては特に、ガイド付きでの観光推奨です。
と言うのも上記写真がハパオ村の入り口ですが、このポイント、旅人御用達の地図アプリ(グーグルマップやmapsme)に載っていません(^^;
ハパオ観光のゴール地点とも言える温泉の場所と、それに通じる道は確認済みでしが…
ガイドさんがいたからハパオ村でも棚田の中を歩くことができたけど、もし個人で行っていたら、ただ山道を歩いて温泉に入って終わりか、道に迷っているところでした。
ハパオ観光のゴールと言える温泉。
温度もちょうどいい感じなので、ハパオ村へ行く際はぜひ着替えとタオルを持っていきましょう。
シャワーとトイレもあるので、女性の方も着替えの事を気にせず楽します。
やはり日本人にとって温泉は嬉しい限りです。
まとめ
バタッド村とハパオ村のどちらがおすすめかと言われたら、個人的にはバタッド村がおすすめです。
面積はハパオ村の方が大きいようにも感じますが、バタッドの方が高さがあって『天国への階段』っぽさを感じられます。
まあその分、維持するのは大変なんだろうけど…
今回は土日のみ休みだったので、金曜日の夜出発、日曜日の早朝戻りという弾丸スケジュールで行きました。(土曜日はサガダに泊まって日曜日の夜戻りが理想だったけど。)
もし留学中に3連休以上があるなら、その期間で行って、サガダとかも行ってみるといいと思います。
ちなみに、棚田のベストシーズンは3月から4月です。
田植え前や稲刈りの時期だと緑っぽさが感じられないし、なんせ棚田なので雨季に観光するのは少し厳しいので、行く時期もしっかり意識するといいですよー。
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